活動報告

「教育講演会」を開催しました


2023年12月14日(木)、宮崎市民プラザで、講師に名古屋大学大学院教授の内田良(うちだ・りょう)さんをお招きし、県教組・高教組共催の「教育講演会」を行いました。


平日木曜日の夜、しかも小雨がぱらつく中でしたが、会場には、教育関係者(退職者を含む)や保護者、一般の方など約100人が集まりました。


講演をした内田さんは、「学校のリスクを見える化する ~ 部活動改革から働き方改革まで ~」と題して、柔道事故や組体操事故などが激減したことを例に、リスクを「見えるようにする」重要性について話しました。


また、「リスクは無限だが、リソース(ヒト、カネ、モノなど)は有限」、「教育は無限、教員は有限」など、 内田さんの話は、今の学校現場を思い浮かべながら聞くと、「そう、そう」と思い当たることがたくさんある話でした。


例えば、現在の学校現場では、〇〇教育と呼ばれるものが、次から次へと増えていっています。


しかし、それを実践するのは一人の教員であり、ましてや、それをまともに受け止める子どもも一人の子どもです。


学校教育が、「子どものために」と、どんどん膨張していく姿は、まさに「教育は無限」を表しているように感じます。


そして、そのような「〇〇教育の膨張」によって、教員がどんどん倒れていく姿は、「教員は有限」を体現しているように思えてなりません。(子どもたちが学校からどんどん離れていく姿も見えます)




今回、教育講演会に来場できなかったみなさん、動画サイトなどで、内田さんの配信をぜひご覧ください。


県教組・高教組は、今後も「持続可能な学校をつくるとりくみ」をすすめていきます。



(1)「わかる授業」「楽しい学校」づくりのために、教員の授業の準備の時間を確保することが必要です。


(2)すべての校種で少人数学級の実現が必要です。


(3)さまざまな背景をもつすべての子どものために、教職員の拡充とスクールカウンセラー等の専門職の配置・拡充が必要です。


(4)子どもがゆとりある学校生活をおくるために、学習指導要領の内容削減など、学ぶ内容の見直しが必要です。


(5)若手教職員をサポートするために、人員配置の拡充も含めた業務軽減が必要です。


(6)教員が本来業務に専念するために、文部科学省の示す「業務の役割分担・適正化」を文部科学省の責任においてすすめることが必要です。


(7)教員のいのちと健康を守るために、「定額働かせ放題」の「給特法」の廃止・抜本的見直しが必要です。